2013年3月10日日曜日

熱海

日帰りで熱海へ行ってきました。



熱海は去年かおととしに行ったきり。ひさしぶり。



とりあえず飯。駅近辺ののれんのかわいい食堂に入って、烏賊の肝和え食べた。コリコリしてて美味い。


バスでMOA美術館へ。



光琳の紅白梅図屏風を観にきました。毎年梅の季節に公開されているけれど、なんだかんだで来れず。初めての鑑賞。
写真は印刷物で、川部分の復元を試みましたみたいな展示物です。本物は撮影不可。

書籍に印刷されたものはよく観ているし、国宝だからいろんなところで目にする機会も多いこの作品。
でも実物を目の前にすると、もー全然違った。梅の木の生命力溢れる様や、川のずどんとした迫力、細やかな技法の数々。構図や配置の妙。
シンプル(というと誤解を生みそうだけど)な作品ながら、ゴゴゴゴ・・・なんて効果音が似合う熱がある。すごく感動した。良かったー。。

謎の多い作品らしく、金地の部分が箔なのか泥なのか。中心に流れる川に描かれた流水文様は?またその川の地の色は銀箔を硫化したもの?
など、様々な検証についての注意書きなどがあるので作品鑑賞だけではなくちょっとつっこんだ部分でも楽しめます。
日本画は化学反応などでの表現も豊かだけど、元素記号が並ぶ解説があるのは初めてで面白かったなー。銀箔の硫化は今度試す。

年始の、東博で観た光琳の風神雷神図屏風にはウーンとなっていて、
なんだかボストン美術館展で観た松島図屏風や根津美の燕子花図屏風の際の感動が薄れ
自分の中での光琳熱が冷めていたのだけど、、、またすっかり虜です。はーこれてよかった。

展示のメインは紅白梅図屏風だろうけど、琳派の系譜をじっくり観れる内容で、都内でやってたら大混雑で観れないだろうな。
あと個人的には抱一もアッイイ・・ってなった。ぬめっと丹精な琳派って其一のイメージだったけど、抱一も晩年にはそういった作品を描いていたようだった。
抱一の作品ってぼそぼそっとしたものが多い印象があったのだけど、全然そんなことないんだ。。。(無知乙)





のんーびり鑑賞したあとは駅まで戻る。散歩しながら熱海銀座まで。





ボンネットでハンバーガーと珈琲。超美味しかった。
純喫茶はひさしぶりで、すっごく楽しかった。最近は喫茶巡りなんてしてないな。ビールばっかり。






起雲閣をのんびり鑑賞。天気が良くて日なたは暑いくらい。ふかふかのソファーでぼーっとしてたら寝てしまいそう。





んで、疲れちゃったので早めに夕食を食べた。おなかそんなすいてなくても酒飲めば食べたくなる。
早めに帰って家で寝た。異常に疲れた旅になった。楽しすぎたのかな。

2013年3月3日日曜日

2013.02

29歳になりました。
2月2日にマイブラの新譜が出ましたけど、あれは私への誕生日プレゼントなんだと思った。

旅行貧乏でギャラリー多め。


歌舞伎 -江戸の芝居小屋-



サントリー美術館で初めて音声ガイダンス借りたけど、テキストの解説が丁寧なのでまあいらなかったかなーという印象。
BGMが流れたりするのはちょっと雰囲気あって良かったけど。

さて展示。絵画とともに歴史を紹介している。出雲阿国がはじめたかぶき踊り、
当時一風変わった服装や振る舞いをするかぶき者を男装して演じるもので、
北野天満宮でも舞台を行い大変人気がでたとのこと。それを真似た団体が増え、鴨川の川床に舞台を構えたものもあったよう。へー。
鳥瞰図でもしっかりと描かれている様子を観ると、やはり当時は相当に流行っていたんだろうな。

役者絵は豊国の作品が多め。大田記念でも観た芳年の「雪月花の内 雪 岩倉の宗玄 尾上梅幸」もありました。
いやー良い絵。むきだしになった肩や胸元の骨っぽさ、指先のざわざわ感。しんとした雪景色にひっそり佇む狂気がしっかり描かれている。
後ろの火煙はなんだろう。歌舞伎観ないからわかんねーな・・。


帰りにミッドタウン内でイチハラヒロコ展。




改装中の店舗が多いとがらんとして寂しいけど、こんなふうにしてくれると楽しい。
ドレステリアが閉まっててアーてなりかけてたけどむしろこのタイミングで来れてラッキーみたいな気分。404ページが可愛くて萎えないのと似てる。



会田誠 天才でごめんなさい




会田誠展。行った日は、ダンボール制作スペースにご本人と三潴さんもいらした。ラッキー。

日本古典を引用しつつ現代美術に昇華させる。等伯や北斎や光琳、古典じゃないけど東山魁夷までも。
日本画の系譜を辿り、その意味を探求し、では自分の作品をどうつくるか。どう引用するか。
呆けて、こんなのがいいかな〜って・・なんて言いつつ、エロやグロなど皮肉を含みつつ考えぬいた作品を抜群の画力で完成させ、
けれど飄々としたスタンスでおられる会田さんがかっこいい。展示も素晴らしかった。

高橋コレクションはこれまでも何度か観たりしたけど、初見の作品もたくさんあったり、知らないものもちらほら。
初見のピンクなチラシの上に等伯風の桜を描いたという作品は、あの力強い幹がすごくエロくてふいた。
新作の「電信柱、カラス、その他」は等伯の松林図屏風を引用したそうだが、それ同様哀しい湿度を持った絵。
「ジャンブル・オブ・100フラワーズ」、「滝の絵」を観ての流れだったので、そのギャップに心臓キュッとなった。

ミュータント花子は大混雑で読めなかったので本購入。図録に入ってるかとおもいきや別売りでした。
もう一回、すいてそうな平日にでも行ってみようかな。



小さき愛らしきもの



親指ほどの小さな木彫りの仏像や、様々な形の陶器の一輪挿し、漆器や蒔絵など。アアほんと、小さくて愛らしい。
自分のハンコを作ろうかと思ってるんだけど、木のハンコにして持つところを仏像にしたらかわいいなーって思いました。


草間彌生 新作絵画 II



描きつづけると語る草間彌生は、なにかがのりうつってるような気配がうっすらあって怖い。
新作数点の展示でしたが、赤と白の水玉のこれがよかった。
全体的に、キャンバスに塗られた地の色がメタリックだった、その上にぬめっと水玉。かっこいい。



森 栄喜 Eiki Mori「intimacy」 写真展


艶っぽい男性を被写体にした写真展。観てるとぞわぞわしてくる。ウェットな質感がエロティックを際立たせつつ。
中性的美青年は森さんに写真撮ってもらったらいいのではないでしょうか、実にエロい展示でした。



田中芳 けれども、たしかにある光


ヒカリエで日本画の展示。箔を貼った上から胡粉などで描かれている。


焼かれた箔の、静かに光を纏う質感。その上に胡粉で描かれた草木や大地が力強くてかっこいい。
でもなんかぬめっとした感じで、胡粉だけであんななるのかなー?と思った。技?



箔の上に線を引いてるだけ、なんだけど。ミニマル〜〜〜。
こんな作品が部屋にあったらとてもモダンなホテルのようになるだろうなー、素敵だなー。私も真似して箔焼いてみよ。



工藤麻紀子展



夢の中のような絵、どこか暴力的ですこし矛盾がある。あざとくない毒々しさが非常に良い。
パッと惹きつける強さと、じっくり魅入るストーリーがある作品で、夢中になってしまった。画集欲しい。



瀬戸内国際芸術祭2013開幕直前展


瀬戸芸の展示。もうすぐですなあ。行かないけど、、、
しかし豊島はやく行きたい!次回行くときは直島か岡山宿泊で豊島メインの旅がしたい。



トム・サックス展「STORE」


(よくわからないけど)面白かった。キャノン製のカメラ内蔵のライカとか、バーバリー?柄のキティとか。
ガワばかり見がちな私はちょっとドキッとした。