2013年2月17日日曜日

胡粉を塗るのは難しい

胡粉は白い絵具のことです、貝殻から作られる。
最近は胡粉ネイルという製品もでているので、知っている方も多いでしょう。

上羽絵惣の白狐印の胡粉では、飛切、白鳳、寿、白雪などの種類があり、最高級の飛切が最も白く美しい。
飛切は不純物を含まず粒子が細かいのが特徴で、安価になるほどそうではなくなる。
ただし白雪などでも十分白いので、どうしても真っ白にふんわりと仕上げたいということでもなければそれでも問題ないとは思う。


胡粉は膠と混ぜて使うので、塗るまでの工程が長いのです・・・。
まずは膠の準備を。湯せんにかけてとろっと液体状になった膠を、今回は白を強く出したいので規定の分量より多めの水で溶きます。
膠が多いと白が綺麗に出ないようです。


胡粉は乳鉢で粉々に。

膠を数滴たらして、団子状にします。いっきに多く入れるとどろっと溶けてしまうので注意。様子を見ながら少しずつ加えていきます。

団子にしたら百叩き、お皿に団子を打ちつけて、膠を全体になじませます。

しっとりとしました。これを水(ぬるま湯)でといていきます。本来は一度お湯につけて灰汁を抜くなどをすることもあるらしい。
だいたいサラッとした飲むヨーグルトくらいの濃度に仕上げて、あとは塗る目的に応じて薄めて使うといいです。

ようやく絵具ができました。塗っていきます。
試し塗りには黒い紙が便利です、またはスケッチブックなどに墨や下塗りの色をひいておくとその上で確認もできます。

筆にたっぷりと胡粉を含ませて、絵皿のふちで余分な絵具を落とします。時間が経つと胡粉は下に溜まってくるので、絵皿内で攪拌させるようにすると良いです。

胡粉は、塗ったそばから発色しません。乾燥とともに色がたってくる。
色がつかない。。。と濃ゆい胡粉を塗ったくると、ぼでっと不細工にのるので絶対やってはいけない・・・。私はよくやる・・・。

今回は黒い無地の紙で試しているので白も目立つし濡れた筆あともはっきりとわかりますが、絵を描いた上に胡粉をのせる場合は注意深く作業しないとはみだしてばかりです。
以下はみだしまくりの若冲の鸚鵡図模写。

片ぼかしをしながら彩色していくので二筆、いつも混乱して水塗った上に胡粉のせてぼわっとひろがってギャー!ってなる。

10回以上胡粉を重ねてはありますが、まだまだいびつに地の色が目立ちちぐはぐな鸚鵡。塗り絵か・・・。
本物のふんわりとした羽根の質感や、まるみを帯びたやわらかい印象には辿りつけなくとも少しでも近づけたいですね・・・・・・・・・・・・・。

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